4月29日(木)│それっぽい返事の話

昨日はブログを書かずに寝てしまったので,今日は書かなければと思い編集ページを開いたのだが,当たり障りのない内容しか書けなくて嫌になってきたので,書いたものを全部消してしまった(といっても,300文字くらいしか書いていなかったが)。

今日は静岡に帰省した以外大したことが起こっていないので,今日やったことについて書くのはやめて,最近就職活動をしていて考えたことを書くことにする。

 

 

就職活動における選考の過程で面接を受けていると,面接官から予想もしていなかった質問を受けることが当然ながらある。就職活動を始める前(厳密に言うと,書類選考くらいしか受けていなかった頃)は,自分はそれなりに頭の回転が速い(つもりな)ので,仮にそのような質問を受けたとしても上手く切り返すことができるだろうという根拠のない見通しを持っていた。

しかし,実際はそうではなかった。といっても,予期せぬ質問を受けた時完全にフリーズしてしまうというわけではない。そうではなく,咄嗟に「それっぽい返事」をしてしまうのである。

「それっぽい返事」の一見便利な点は,なんとなく面接が円滑に進んでいるように見せかけることができることである。しかし,あくまでもその場で急拵えした回答なので,面接後に思い返してみると,内容が支離滅裂だったり,自分が本当に考えていることと矛盾していたりする。目の肥えた面接官であればこちらが深く考えずに答えていることが分かるだろうし,仮に面接の場でそのことを見抜かれなかったとしても,エントリーシートの記述やその他の面接での発言と照らし合わせれば何らかのボロが出ている可能性が高い。そういうわけで,「それっぽい返事」には百害あって一利なしなのである。

「それっぽい返事」をしないようにするためにはどうすればいいのか,という問題については,ここでは触れないことにする。一応自分なりに考えるところはあるが,それを書いてみたところでよくある就活情報サイトの焼き直しのようになってしまうと思われる(というか,実際に書いてみたところそうなってしまい,嫌になって消してしまった)からである。

それよりもここで話したいのは,これまで自分はそういう「それっぽい返事」をする人に対してかなり強烈な嫌悪感を抱いていたということである。先日の記事で引用した『モモ』の一節もまさしくそういう内容であり,自分は共感の意を込めてこの一節を引用したつもりだったのだが,皮肉なことにここで描かれている人々には自分自身も含まれているということが発覚し,軽い衝撃を受けた。

だからといって(=自分自身もそうしているからといって),「それっぽい返事」を容認するわけにはいかない。上の引用でも述べられているが,「それっぽい返事」は不幸の原因なのである。就職活動のなかで面接を受ける機会はこれから先も訪れると思うので,その時には「それっぽい返事」をしないよう色々と準備をしておきたいと思う(この「準備」が具体的にどのようなものを含むのかについてここでは言及しないというのは,先程も述べた通りである)。

正直に言うと,自分はこれまで,就職活動のためにそういう「準備」に奔走する人を心のどこかで馬鹿にしていた(もっと正直に言うと,今でも少し馬鹿にしているということを認めなければならない)。しかし,自分にとって納得の行く受け答えをするためにも,そういう「準備」はおそらく必要なのだと思う。何でもかんでも斜に構えずに,必要なものは必要,良いものは良いと認める姿勢を身に着けていきたい(←今年度の目標)。

 

 

やや長くなったし,書こうと思っていたことも大体書けたので,今日のブログは以上。今回のように自分の深層心理(?)を掘り起こしていく作業はかなり時間がかかるし,人に見せるのはやや恥ずかしくもあるのだが,書くとそれなりに達成感があることが分かったので,今後も定期的にやりたいと思う。